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 精神科・心療内科 
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 佐賀県鳥栖市萱方町110 TEL:0942-82-7007 
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2009年5月号 
「うつ」は悩んでいても良くなりません | 
 
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 「うつ」ってどんな病気ですか 
最近は「うつ」という言葉をよく耳にするようになりました。年間3万人を超す自殺の最大の原因が「うつ」だと分かったため、政府も国を挙げて積極的に対策に取り組みだしたようです。 
ところで、「うつ」とはどのような症状なのでしょうか。一番分かりやすい症状は「とにかく元気がなくなった」ということでしょう。その他、疲れやすく、やる気が出ない。ボーッっとすることが多く、集中力が落ちている。不安が強くなり、落ち着かない。疲れているのにしっかり眠られず、食欲がわかない。人に会うのがわずらわしく、できれば家でこもっていたい、などがその特徴的な症状です。 
 
どうして「うつ」になるのですか 
「うつ」は生活上のストレスが原因になっている時もあれば、何も困ることがないのに突然元気がなくなり「うつ」になることもあります。また女性ではホルモンのバランスの崩れから「うつ」になる方もいらっしゃるでしょう。その逆に、同じ原因から別の病気、例えば「仕事が辛い」ということから「うつ」になるかと思えば、辛さから逃れようとした結果「アルコール依存」になったりと、こころの病気の成り立ちには一定の法則などはないようです。しかし、ただ一つ言えることがあります。それは、「うつ」になった時には脳のバランスが崩れているということです。 
 
脳のバランスが崩れているってどういうことですか 
脳は何億という神経が集まって出来ていて、体の行動を制御するコンピュータの役目をしています。そしてその神経どうしの調和が「こころ」という神秘的な状態、つまり「精神状態」を作り出しているのです。しかもそれを構成している神経と神経の間にはすき間があり、情報を正確に伝えるため「情報伝達物質(セロトニン)」が行き来しています。その情報伝達物質(セロトニン)に問題が起こり、情報伝達がうまくいかなくなると、脳全体のバランスが崩れ、脳の機能が低下して「こころ」が病むことになるのです。 
 
こころの病気って治りますか 
病院では環境の調整や、話しをお聞きすることでストレスの軽減を行いながら、この情報伝達物質(セロトニン)の状態を薬を使って立て直し、こころの病気を改善しようと試みます。一人で悩まずに、早く治療を開始することをお勧めします。 
 
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